SNSとLINEって別物?
LINEはSNSに含まれないの?
LINEと他のSNSの違いって何?
そんな方におすすめの記事になっています。
私はデジタル広告業界にてWebコンサルタント・プロデューサーとして15年半活動し、SNSマーケティング業務キャリアは10年になります。現在も様々な大手企業に対してデジタルマーケティングコンサルタントとして活動しています。
その視点でできるだけわかりやすく解説します。
SNSとLINE(ライン)って何が違うの?
SNSには公開拡散型とメッセージ型が存在していまして、LINEはメッセージ型に該当します。詳しくは下記の記事を読んでみてください。
LINEはつながっている友だちとOne to Oneでメッセージのやりとりをする(トーク機能)ことが一番の特徴です。ただ、他のSNS同様に自身で投稿したり、友だちの投稿に対していいね!をつける機能も存在しています。そのため、LINEもSNSの1種と考えていいと思います。LINEで自分が投稿をしたり、友だちの投稿を見ていいね!をしたり、友だちにLINEでメッセージを送って話し合ったりという使い方は他のSNSでも見られる傾向かと思います。
では、具体的に他のSNS(Twitter、Facebook、Instagram)とは何が違うのでしょうか?
他のSNSとどう違う?
4つのSNSを機能別にポジショニングしてみました。
LINEはOne to oneを中心としたクローズドなコミュニケーションをメインにしつつも、ポータル(入口)のような機能もあるSNSです。LINEはSNSの機能だけでなく、ニュース、マンガ、ギフトといったサービスも提供しているため、ネット上のプラットフォームのようなサービス展開をしています。その意味ではポータルという機能性を持っているのが特徴だと思います。
一方で、残り3つのSNSは情報発信・拡散・共有を中心としたオープンなコミュニケーションをメインにしつつ、ハッシュタグ#というタグを活用した検索機能がかなり充実しています。特にTwitter、Instagramは検索がかなり利用されており、若年層はGoogleではあまり検索せず、この2つのSNSで検索し情報収集しています。
Googleで検索すると情報にリアリティがなく、また検索結果順に表示されるため中々ほしい情報にありつけない。ソーシャルはユーザーがつぶやいた嘘のない情報や撮影した画像が投稿されているため、そこから情報を集めるほうが信憑性が高いと考えているようです。
LINEはYahoo!に近い?
LINEはメッセージ型のSNSではありますが、トーク機能はLINEの一部にすぎません。他にもLINEニュース、ウォレット、ゲーム、ミュージック、マンガ、バイト、ギフト、トラベル、モバイル・・・と様々なサービスを展開しています。その点では他のSNSと違って、1つのサービス提供事業者、プラットフォーマーとしての役割を担っているといえます。その意味では、Yahoo!に近い存在なのかなと思います。
LINEはポータルサイト化するような構想があるように思えます。朝起きたら、LINEトークをチェックし、ニュースを読んで、通勤中はミュージックを聞いて、昼休みはマンガを読んで、またLINEトークで話をして・・・というようにユーザーの生活に浸透するようなサービス提供を目指しているように思えます。その点は他のSNSとはかなり異なる点だと思います。
LINE+1SNS
LINEユーザーは国内で約8000万人といわれています。日本人の大半は毎日LINEにアクセスし、やりとりをしています。LINEはかなり普及していますので、そこに+1つSNSを利用しているというのがユーザーの実態だと思います。LINEとTwitter、LINEとインスタという感じでLINEは基本やっていて、+情報発信のために何か別のSNSを利用されているのだと思います。誰かと会話したいときはLINE、何かの出来事を共有したい・見たいときはTwitter、facebook、Instagramを立ち上げるという感じです。
LINEってなんでこんなに定着したんだろう?
LINEは2011年6月リリースしたのですが、2012年には国内ユーザー数が2,000万人を突破していていたようです。それを牽引したのが「無料通話」と「スタンプ」といわれています。
電話は通話料がかかるものでしたが、LINE電話はどれだけ長電話しても無料。まだ当時は電話社会でもありましたので、こういったアプリ電話という仕組みは革新的だったと思います。また、メールやSNSでも基本はテキストメッセージでしたが、そこに感情を込めたスタンプを送れるようになったことで、メッセージのやりとりに楽しみ・感情が付加されました。これも大きいですね。日本人って言葉にするのが苦手なので、スタンプで少し察してほしいといったコミュニケーションは、使う側からすると楽に感じたのかもしれません。
あとはオープンではなく、あくまで自分の周りにいるリアルな友達とのやりとりができたということもあると思います。当時は電話番号を知っている人がLINE友だちになれたので、それぐらい身近な人たちとオンライン上でメッセージのやりとりを楽しめたのは普及しやすい背景にあったのだと思います。
そのほかにも女性にとりわけ利用されたことやスマホの爆発的な普及も背景にあったと思います。また、当時フリーミアムとも呼ばれましたが、こういった機能をすべて無料で使えたことも大きいと思います。一切広告等のマネタイズ機能をいれずに、利用ユーザー数をどんどん拡大していって、定着したところで徐々に広告等を付加していく。ビジネスモデルとしては非常に巧妙なやり方だと思います。